『仁和寺と御室派のみほとけ』展

仁和寺と御室派のみほとけ

2018年1月16日から上野の東京国立博物館で「仁和寺と御室派のみほとけ展」が開催されています。仁和2年(886年)に光孝天皇が建立を発願、次代の宇多天皇が仁和4年(888年)に完成させた仁和寺。展覧会では仁和寺に伝わる名品をはじめ、仁和寺を総本山とする御室派寺院のご本尊や秘仏が多く集まっています。これまでない規模の貴重な宝物が一堂に会する仁和寺と御室派のみほとけ展について、見どころや会場の様子などをレポートします。

「仁和寺と御室派のみほとけ」会場の様子

会場内は一部撮影可能です。

会場内は一部撮影可能です。

筆者は内覧会を含め計3回会場に足を運びました。
貴重な作品を鑑賞しようと多くの人が訪れているため、会場内は混みあっており、特に第一会場の巻物や書物の展示は混雑が目立ちました。
じっくり全てを見てまわるには2時間~3時間鑑賞時間が必要です。

音声ガイドは日中合作超大作映画『空海―KU-KAI―美しき王妃の謎』(2月24日~公開)とタイアップし、空海役を演じた染谷将太さんと、阿倍仲麻呂役を演じた阿部寛さんがナビゲーターを担当。ボーナストラックでは仁和寺第50世門跡の立部祐道師によるお話も聞くことができます(音声ガイドレンタル料:520円)。

「仁和寺と御室派のみほとけ」のみどころ

本尊・秘仏を含む約70点の仏像

葛井寺の本尊国宝「千手観音菩薩坐像」(図録より)

葛井寺の本尊国宝「千手観音菩薩坐像」(図録より)

「仁和寺と御室派のみほとけ」展では仁和寺と仁和寺を総本山とする寺院から多くの貴重な本尊や秘仏が集まっています。

仁和寺の本尊国宝「阿弥陀如来坐像」は仁和寺創建時の本尊です。腹の前で両手を合わせる『常印』を結んでいる仏像は制作年のはっきりしている阿弥陀如来像の中では最も古いものとなっています。

大阪・葛井寺(の本尊国宝「千手観音菩薩坐像」は現存する千本以上の手を持つ千手観音像で、大手・小手あわせて1041本をもっています。千本の手の迫力に目を奪われがちですが、憂いをおびた慈悲深く美しい顔と均整のとれた身体や衣は天平時代の最高傑作です。

なかなか人の目に触れる機会が少ない、本尊や秘仏。360度様々な角度から見ることができ、当時のままの色彩も近くで鑑賞できる貴重な機会となっています。

仁和寺の観音堂を完全再現

普段非公開の観音堂を再現

普段非公開の観音堂を再現

僧侶の修行道場のため一般には非公開の観音堂。観音堂改修工事を記念して、実際に安置されている仏像33体、壁画を高精細画像で展示室に再現しています。
展覧会では観音堂再現した展示室のみフラッシュを切った状態での写真撮影が可能です。観音堂の回廊も再現されており、堂内裏手にある六道図にも注目です。

国宝「三十帖冊子」修理後初公開

弘法大師・空海ゆかりの国宝「三十帖冊子」が公開展示されています。空海(774-835)が中国で書写して持ち帰り、真言密教の秘書として伝わる歴史上重要な宝物です。
展覧会では空海に関するグッズも多く揃えられており、空海を題材とした漫画『阿・吽』とのコラボグッズにも注目です。

阿・吽 1 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)
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内覧会の様子

1月16日の開幕に先立ち、前日の15日には内覧会が行われ、開会式には御来賓として高円宮妃久子殿下にお越しになってました。

高円宮妃久子殿下、テープカットの様子

高円宮妃久子殿下、テープカットの様子

立部総本山仁和寺門跡からのご挨拶では「多くの貴重な仏様を多くの方に見て知って欲しい」というお話を説法を交えながら聞くことができ、和やかな雰囲気の開会式が開催されました。立部門跡のお話は音声ガイドのボーナストラックで聞くことができます。

音声ガイドのボーナストラックでは立部門跡のお話が聞けます。

音声ガイドのボーナストラックでは立部門跡のお話が聞けます。

グッズ

仁和寺展オリジナルグッズコーナーの様子

仁和寺展オリジナルグッズコーナーの様子

今回グッズは空海に力が入っていて多くのコラボ商品が展開しています。また、フェリシモおてらぶとのコラボ商品も人気です。

主なグッズ一覧

  • クリアファイル 600円
  • Tシャツ 2,800円
  • サブレ 648円
  • 空海筆お手本帖三十帖冊子 4,536円
  • 空海もなか 648円
  • 空ピンズ 540円
  • ぐい呑 350円
  • 千手イヤアクセサリー (ピアス&イヤリング) 2,592円
  • みほとけ腕釧守り 1,296円
  • 千手せんす 3,240円
  • 千手アームクッション(左右) 各1,069円
  • おてらますて「仁和寺の五色」 1,512円

「仁和寺と御室派のみほとけ展」は貴重な宝物や仏像が揃うまたとない機会です。是非足を運んでみてください。

「仁和寺と御室派のみほとけ展」チケット / 基本情報

開催期間:2018年1月16日(火)~2018年3月11日(日)
開館時間:9:30-17:30(入館は閉館の30分前まで)
毎週金・土曜日:午前9時30分~午後9時(ただし金曜・土曜は21時まで)
休館日:月曜日(ただし2月12日(月・休)は開館、2月13日(火)は休館)
会場:東京国立博物館 平成館(上野公園)

観覧料
当日券 前売り券 団体券
一般 1,600円 1,400円 1,300円
大学生 1,200円 1,000円 900円
高校生 900円 700円 600円

「仁和寺と御室派のみほとけ展」公式サイト

http://ninnaji2018.com/

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